隣の席の一条くん。

当たり前だけど、電話越しの晴翔の声はいつも変わりない。


晴翔の声だけが、わたしの憂鬱な気持ちを晴らしてくれる。


〈今、なにしてた?〉

〈今ねー、アイス食べてたところだよっ〉

〈あっ、おんなじ。俺も〉


こんな些細な会話でさえも、楽しくてうれしい。


…だから、余計に辛くなる。

こんな日常が、なくなっちゃうんじゃないかと思うと。


〈…どうした、ひらり?〉