隣の席の一条くん。

スキャンダル記事のせいでこれまでのイメージも崩れ、仕事もなくなったとか。


そんな話はよく聞くことだけど、改めて聞かされると嫌になってくる。


社長にはわたしの気持ちはわかってもらえず、このまま平行線をたどるのかと思っていたとき――。


「実はひらりに、いい報告があるんだ」


先程まで険しい表情だった社長が、頬を緩ませた。


「この前、ドラマを担当していた監督を覚えているか?」