隣の席の一条くん。

そばにいるだけでうれしくて。

好きな人の笑った顔を見ると、とてつもなく幸せな気持ちになる。


わたしにとっては、初めての経験だった。


それで、…気づいてしまったんだ。


わたしは、好きな人のそばにいて、好きな人と笑って過ごす…平凡な毎日を送りたかったんだって。


アイドルだなんだともてはやされる日々じゃなくて、ごく普通の女の子でいたかったんだって。