隣の席の一条くん。

「ひらり、落ち着きなさい。なにも、こんな写真が撮られたからって、お前を解雇しようとは言っていない。だが、いつかはお前の立場を危ぶむものになるから、この男のことはさっさと切れと言っているだけだ」

「ひらりだって、これまでたくさんがんばってきたじゃない。アイドルでここまで活躍できるようになったのも、みんな事務所の言うように――」


もう…社長の言葉もママの言葉も耳には入らない。