隣の席の一条くん。

「そうよ、ひらり…!記事も出回らないことだし、これに懲りたら、今後こんな遊びはやめて――」

「…遊びなんかじゃないっ!」


社長とママの言葉に堪えきれなくなったわたしは、机を叩いて立ち上がった。


これまで、事務所の言うままに素直に芸能活動をしてきた。

それこそ、キスシーンOKと言われたら、やるしかなかった。


だから、そんなわたしが声を荒げて反抗したのが予想外だったのが、あの社長が驚いている。