隣の席の一条くん。

他の人は、もっと先生とあっちの高校がいいや、こっちの高校がいいなど、いろいろと質問や相談をしていることだろう。


だけど、わたしの場合は――。


「花宮さんは、芸能活動のできる高校を志望ということで」

「はい、先生。そこならひらりも、芸能活動に集中できると思いますので」


先生とママとの志望校確認ということで、たったの5分で終わってしまった。