隣の席の一条くん。

一条くんが、わたしの顔を覗き込む。


ただでさえ至近距離でドキドキするのに、今から言う言葉を想像するだけで、心臓が飛び出そうなくらいバクバクする。


「もし…、一条くんがまだわたしのことを好きでいてくれるなら……」


一条くんの服をギュッと摘んで、その瞳を見つめる。


「わたしに…キスして。一条くん」



わたしたちは、見つめ合ったままだった。


このときの一条くんの顔と言ったら――。