隣の席の一条くん。

そうとわかれば、…やっぱりこんなキスシーンはおかしい!


だけど…もう決まってしまっていて、わたしが言ったところでどうにもならない。


このままだと、怜也からのキスを喜んで受け入れるお芝居をしなくてはいけない。

一条くんの前で。



「リハーサル開始、15分前でーす!」


…もう時間もない。


でも、こんな気持ちのまま…役作りなんてできない。


迫る時間。

ざわつく胸の鼓動。