隣の席の一条くん。

てっきり、「冗談に決まってるだろ!ひらりの反応が見たくて」…なんて言ってくると思っていた。


――だけど。


「オレ、マジだから。ひらりの初めて、全部もらうのはオレだからっ」


そう言って、怜也はわたしの肩を抱き寄せた。


その言葉は、わたしに向けられているものじゃなく――。

一条くんを睨みつけながら言っていた。


一条くんもなにも返さずに、怜也にまっすぐ視線を送っているだけだった。