隣の席の一条くん。

「突然変なこと言って、びっくりさせたよな。ごめん」


謝る一条くんだけど、なにもいやなことはされていない。


…むしろ、嬉しい。

一条くんの気持ちが知れて。


「あ…あのね!わたし――」


『わたしも一条くんのことが好き』


そう伝えたかったんだけど、なぜだかわたしの口元を塞ぐように、一条くんがちょこんと人差し指を触れさせた。


「返事はいらない。花宮さんとどうなりたいとも思ってない。だから、今のは忘れてくれていいから」