「一之瀬くんが、私を好きだなんて……。 ひょっとして、罰ゲームですか?」 ……は? 古賀の答えに、思わず俺は拍子抜けする。 「いや、俺は高校入試のときから、キミのことを……」 「いやいや、そんな……一之瀬くんが、私を好きだなんてありえない。どうせ遊びなんでしょう?」 古賀は俺の話を最後まで聞くことなく、スタスタと歩いて行ってしまう。 その後ろ姿を見つめながら、俺はしばらく1人、ぽかんと口を開け立ち尽くしてしまった。