「ねぇ、朝陽。生まれてきてくれて、ありがとう」


朝陽とたくさん愛し合ったあと、ふたりで手を繋ぎ、ベッドに横になりながら私は自分の想いを声に出す。


「朝陽。改めて、私と……出会ってくれてありがとう。私を好きになってくれて、ありがとう」


彼には、感謝しかない。


朝陽がいなかったら……私は前に進めずに、今も恋愛ができずに、中学3年のあの頃のままだったかもしれない。


「その言葉、そのままみつに返すよ」


朝陽が、触れるだけのキスをする。


「今日の俺の誕生日。みつが祝ってくれたおかげで、もっと特別な日になった。これからも毎年、一緒に祝ってくれる?
もちろん俺のだけでなく、みつの誕生日もだけどな」

「うん、もちろん。これからもずっとふたりで一緒に……歳を重ねていきたいね」


私たちは、どちらからともなくキスをする。


「みつ。俺が好きなのは、ずっとお前だけ。
高校受験のあの日から、これからもきっと、それだけは変わらないから」

「うん。私も一緒。朝陽……好き、大好き」

「みつ、お前ほんと可愛い奴め」


この先、私が好きなのも……ずっと朝陽だけだから。


「「愛してる」」



*END*