「サンキュ。どう? 似合ってる?」
「うん、すごく」
ほんと、元が良いから何でも似合う。
かっこいい。
「みつのセンスが良いんだな。これからこのピアス、毎日つけるよ」
ま、毎日!?
「みつが俺にくれた、初めてのプレゼント。
一生大事にする」
い、一生!? でも、そんなふうに言ってくれるのは、嬉しい。
「それじゃあ、次はみつの手作りクッキーを食べよっか?」
今日のために私は、クッキーを手作りしてきた。
せっかくの誕生日だから、本当はケーキを作れたら良かったんだけど。
夏場だから、念のためにクッキーにした。
「星とかハート型のクッキー、可愛い。みつ、俺のために頑張って手作りしてくれたんだ? そんなお前が、最高に可愛い。好き」
朝陽くんの言葉に、私の頬に一気に熱が集まる。
「お前が一生懸命作ってくれたクッキー、食べるのもったいないけど……はい、美月ちゃん」
甘い笑顔とともにクッキーが口に運ばれ、鼓動が跳ねる。
朝陽くんは、どんなときも自分よりも私を優先してくれる。誕生日の今日だって、そうだ。



