「お! これ、ルビーのシルバーピアス?」
私が贈ったのは、ルビーの合成石のシルバースタッドピアス。さすがに本物のルビーは、まだ買えないから。
「朝陽くん、いつもピアスしてるから。使ってもらえるかな? と思って。本物のルビーじゃないけど、7月の誕生石のものにしてみたの」
「ありがとう……! すっげー嬉しいよ。
なぁ、みつ。このピアスつけてくれねぇ?」
え……!?
「せっかくプレゼントしてくれたから。最初はやっぱり、みつにつけて欲しい」
「わ、分かった。し、失礼します……」
朝陽くんの耳たぶに自分の指をそっと添える。
顔が……近い。朝陽くんの耳たぶは初めて触ったけど、柔らかいな。
なんだか緊張して、やけに鼓動が速くなる。
少し時間がかかってしまったけど、なんとかピアスが穴に通った。



