* * *


「はぁ……ここが学校じゃなかったら、多分俺やばかった」


しばしの甘い時間のあと、朝陽くんが顔を手で押さえながらぽつりと呟く。


「……キスの続きは、今後のお楽しみに取っておくよ」


朝陽くんが、親指の腹で私の下唇をゆっくりとなぞる。


「キ、キスの続きって……!」


一気に顔が真っ赤になった私に、朝陽くんは口角を上げる。


「あれー? 急に赤くなっちゃって。一体何を想像してんの? ヘンタイ美月ちゃん?」

「変態は、朝陽くんだしっ! 学校で私の身体……触ったりしてっ!」

「俺をそうさせた、みつが悪いんだよ。あー、それにしても幸せな時間だった」


朝陽くんは、満足そうに微笑んだ。