「そんなに見つめられたら、食べにくいよ。
朝陽くんもお弁当食べたら?」
ただでさえ、ずっと朝陽くんの膝の上に座ってるのに。
「んーでも俺、可愛いみつを見てたら、もうお腹いっぱい」
「嬉しいけど、せっかく朝陽くんのために作ったお弁当だから。やっぱり食べて欲しい」
「うん。じゃあ、今度はみつが食べさせて?」
朝陽くんが、口を大きく開けて催促してくる。
「う、うん。いいよ? はい、あーん」
私は、朝陽くんの口に玉子焼きを運ぶ。
「あー、ほんと美味い。こんな可愛い彼女に食べさせてもらえて、最高」
朝陽くんは、ほうっと息をついて、幸せそうに両目を細めた。



