「こんにちは。今日は、急に呼び出しちゃってごめんね?」
「え? わっ、私!? 」
私が、自分の顔に人差し指をさすと、にこやかに頷く王子様。
そして私の腕から手を離すと、彼は私の前に立つ。
うわぁ。背が高い。思わず見上げてしまう。
「あ、あの……私に何か用ですか?」
「ああ。うん、そう。ちょっとキミに用があって」
そう言うと、王子様はしばらく黙り込こんでしまう。
王子様が私に用って、一体何だろう?
全く見当がつかない。
辺りには、ピリピリとした緊張感が漂う。
彼から、プレッシャーみたいなものがひしひしと伝わってくる。何だろう、この感じ。
なんだか、私まで少し緊張してきた。
一体、何を言われるの?
「あの、いきなりなんだけど。俺は……キミのことが好きです!」
……へ?