「朝陽。俺からすれば、お前はもう十分頑張ったと思うよ? だからもう無理すんな。自分の気持ちに、素直になれよ? 
俺の知ってる朝陽は、好きな子をただ見てるだけのおとなしい奴じゃねぇだろ?」


真宙の言葉が、俺の心にストレートに響いてくる。


「なぁ……古賀ちゃんが、他の男のところへ行っちゃっても良いのか?」


そんなの……絶対にダメだ。


「それとも……朝陽の古賀ちゃんを好きだって気持ちは、その程度の小さいモンだったのかよ?」

「……はぁ? 真宙、お前誰に向かって言ってんの? そんな訳ねぇだろ?
俺は今でも美月のことが、去年から変わらずずっと……大好きだよ」

「はは、その口ぶり。それでこそ、俺のダチの一之瀬朝陽だな」


真宙が、ニッと笑ってくれる。


「古賀ちゃんに、今の朝陽のありのままの気持ち、伝えてきなよ。後悔しないために」