……え?
「読書の邪魔になるから、黙って」
朝陽くん……?
どうしてそういうこと言うの? 意味がわからない。
そもそもどうして急に、私にそんな冷たい態度をとるようになったの? 教えて欲しい。
「ねぇ。どうして突然、態度変わっちゃったの? 分からないよ、朝陽くんが。ちゃんと説明してくれなきゃ」
「良いよ、分からなくて。古賀さんは、もう俺とは関わらないほうが良い」
──ズキン。
“ 俺とは関わらないほうが良い ”って、なんで?
朝陽くんにそんなハッキリ言われたら……。
突き放されたら傷つくんだけど。ものすごく。
──かつての朝陽くんが私にしてくれたように、諦めずにいれば何かが変わるかもと思って。
そっけない態度をとられていても、私なりに頑張って朝陽くんに話しかけていたけど……。
そんなふうに言われたら、さすがにもう無理だ。
涙で、視界がぼやける。
「朝陽くん、ほんと訳わからない。朝陽くんなんて……嫌い!」
叫ぶようにそう言うと、私は教室を飛び出した。



