俺が好きなのは、ずっとお前だけ。



「あっ! 一之瀬くーん」


同じクラスの女子・木村さんが、教室を出ようとしていた朝陽くんの元へと駆け寄って行くのが見えた。


「ねぇ。日曜日に、クラスの何人かでカラオケ行くんだけど。一之瀬くん、確か次の日曜日は部活休みでしょう? 良かったら一緒に行かない?」


木村さんは、朝陽くんの腕に自分のものを絡ませる。


それを見て、私の胸がチクリと痛んだ。


木村さん、朝陽くんに触れないで……。


「うーん、どうしようかなぁ?」

「えー、そんなこと言わずに一之瀬くんも行こうよ〜」


猫なで声の木村さん。見た目は派手でギャルっぽいけど、かなりの美人だ。


朝陽くんの横に並ぶと、すごくお似合いだ。


「まぁ、少しだけで良いなら……」


え? 朝陽くん、カラオケ行くの?