私の後ろから朝陽くんが、本棚の一番上の本を取ってくれた。


身長184cmだから、軽々と。


朝陽くん、私より30cmも背が高いなんて、羨ましい。その身長を、私に少し分けて欲しいくらい。


「うん、それ。朝陽くん、ありがとう」

「美月、無理して自分でとろうとせずに、俺に言ってくれれば良いのに」

「いいの?」

「当たり前だろ? 美月のためなら、何だってするよ? 俺」


朝陽くん……。


「本当に? 何だってしてくれるの?」

「うん、本当」


「だったら……また今日みたいに、こうして図書館に一緒に来てくれる?」

「え?」