私と一之瀬くんは、始業式の日の帰りに2人で寄った学校近くの小さな公園に移動し、そこのベンチに座る。
ベンチに隣り合わせで。ふたりの肩がくっつきそうな距離で。
ドキドキする中で私は、中学3年生のときのことを話した。
──気になっていた男子から告白されたが、それは罰ゲームでの告白であったこと。
その告白を私は信じて、笑われバカにされたこと。
罰ゲームの告白以来、成宮さんをはじめとするクラスメイトにいじめられるようになり、不登校になったこと。
そして……そのときのことが未だに、私のトラウマになっていて。
男子から好きだと告白されても、すぐには信じられないでいること。
包み隠さずに全て……一之瀬くんに話した。
一之瀬くんは私が話している間、黙ってじっと一点を見つめたまま話を聞いてくれていたけど……。私の話、どう思っただろう。



