「どう? 美月。今日で俺に少しは惚れた?」 一之瀬くんは、私に顔を近づけてくる。 ちっ、近いって! いつもながら、こんなに顔を近づけてくる必要ある!? 「ほっ、惚れてないから!」 ぷいっと、そっぽを向く私。 「そっか。ざーんねん。早く俺のこと、好きになってくれれば良いのに」 残念と言ってるわりには、余裕の笑顔。 「でも……サッカーする一之瀬くん、かっ、かっこいいなって……思ったよ」 「え?」