諦めて、他の方面から事件の真相を探ってみようと玄関前まで戻ってきたときだった。
そこに見知らぬ女性が立っていて思わず悲鳴を上げそうになった。
「ここでなにをしているの?」
70代半ばほどに見えるその女性は見た目とは違ってしっかりとした口調でそう聞いてきた。
俺は一瞬たじろいだが、背筋を伸ばして「俺、佐々野純也って言います」と、自己紹介をした。
その様子に少しだけ女性の表情が柔らかくなるのがわかった。
けれど、まだ警戒心を解いていない。
「ここになにしにきたの?」
「えっと、俺は……」
どう説明すればいいか戸惑っていると、女性が再び口を開いた。
「あなたみたいな若者はよく来るのよ。ここを心霊スポットだと思っているの」
女性の強い口調に、俺は慌てて左右に手を振った。
「そんな目的で来たんじゃありません」
信じてもらえなくても、ここは素直に説明したほうがよさそうだ。
俺は隣町の事件にこの家が関係しているかもしれないということを、女性に話して聞かせた。
女性は半信半疑な様子で話を聞いていたが、最後には大きく息を吐き出した。
「本当に、文隆の呪いだと思っているの?」
その質問に俺は女性をまじまじと見つめた。
そこに見知らぬ女性が立っていて思わず悲鳴を上げそうになった。
「ここでなにをしているの?」
70代半ばほどに見えるその女性は見た目とは違ってしっかりとした口調でそう聞いてきた。
俺は一瞬たじろいだが、背筋を伸ばして「俺、佐々野純也って言います」と、自己紹介をした。
その様子に少しだけ女性の表情が柔らかくなるのがわかった。
けれど、まだ警戒心を解いていない。
「ここになにしにきたの?」
「えっと、俺は……」
どう説明すればいいか戸惑っていると、女性が再び口を開いた。
「あなたみたいな若者はよく来るのよ。ここを心霊スポットだと思っているの」
女性の強い口調に、俺は慌てて左右に手を振った。
「そんな目的で来たんじゃありません」
信じてもらえなくても、ここは素直に説明したほうがよさそうだ。
俺は隣町の事件にこの家が関係しているかもしれないということを、女性に話して聞かせた。
女性は半信半疑な様子で話を聞いていたが、最後には大きく息を吐き出した。
「本当に、文隆の呪いだと思っているの?」
その質問に俺は女性をまじまじと見つめた。



