クールな完璧先輩は推し活女子を溺愛する

「鳥飼くん!しっかりして!鳥飼くん!」

ぺちぺちぺち!!

「あ、いた!いたた!」

「気がついたか鳥飼くん!」

次に魅亜がうっすらと目を開けると、目の前に心配そうな眼鏡をはずした響一郎の顔が迫っていた。

「せせせ、先輩!どう、どうしました?」

「まだショックから回復してないんだね。ほっぺたをやむを得ず叩かせてもらったが大丈夫だ。水は引いたよ。どうやら、心字池か菖蒲池の水を地下通路に流し込む仕掛けだったらしい」

響一郎の顔がどアップだったのでドキドキの魅亜だが、響一郎は冷静に状況を分析している。

「水が上まで来ないようにここだけ緩やかなスロープになっている。しかも途中にしがみつくための取っ手まである。君が言う通りの安心設計だね」

「あの、先輩。眼鏡は?」

「どこかで無くしたよ。困った、若干周囲が見えにくい」

「大丈夫です、私が先輩の目の代わりをします!」

「ああ、頼むよ」

響一郎はニッコリ微笑むがやはり顔が近い。魅亜はあまりの至近距離に真っ赤になりながら、とにかく立ち上がると響一郎と共に更に奥に進んだ。