クールな完璧先輩は推し活女子を溺愛する

「菅原氏は学者の家系だ。特に菅原三代、清公・是善・道真の知識は遣唐使からもたらされた。唐や新羅の最先端の技術と知識、中でも土木技術や儀式、仙人や道士の秘法は、道真公自身も実践していた」

「仙人とか言ったら、まさか不老長寿の方法とかですか!?そんな方法があれば、田部井ちゃんも!」

魅亜の瞳が希望を得て、キラキラと輝く。

「そうだ、本当に願いを叶える力が宝物の正体なら、それも可能なはずだ」

元気が戻ってきた彼女を見て、響一郎も嬉しくなった。

「でも、場所は?肝腎の宝物がある場所が解りませんよ!」

「いや、場所は解っている。宝物の正体ははっきり解っていないのに、なぜか宝物の埋まっている場所とそこへ辿り着くために隠し天女が必要な事だけは、はっきりくっきりくどいくらいに何度も口伝に出てくるんだよ」

だが、この(くだり)になると響一郎も途方に暮れたように、(くう)を見上げた。

「え?場所は解ってるんですか?それならどうして今まで誰も掘り出さなかったんですか!?」

今度は魅亜が戸惑ったように眉間に皺を寄せた。

「場所が場所だからね。気軽に掘り出す訳にはいかなかったんだ」

「そ、その気軽に掘り出せない場所って、まさか──」

「そうだよ。天神様が祀られた、太宰府天満宮の地下だよ」