クールな完璧先輩は推し活女子を溺愛する

「す、菅原先輩……。あの、お話があります」

その日の放課後。

昨日と同じく校長室へ来ると、魅亜は席に着くことなく、菅原響一郎に話しかけた。

「うん?なんだい?鳥飼くん?」

響一郎はいつにも増して機嫌が良かった。

明らかに声のトーンが明るく弾んでいる。

銀縁眼鏡の奥の切れ長の瞳も、生き生きと輝いている。

ハッキリ言ってこの話、この先非常に話しづらい。

「あ、あ、あの私……。お、お断りしようかと……」

「うん?何を?」

「いえ、だからあの……」

「うん?」

察しがいいのか、鈍いのか。

こういう時に限って、響一郎の切れる頭はさっぱり役に立たない。