クールな完璧先輩は推し活女子を溺愛する

「いや!そうじゃないんだ、鳥飼くん!!」

「そうだよ!俺たち、普通に世間話してただけだよ!!なぁ?副会長?」

「ああそうだとも!鳥飼くんの用心棒!!」

ここでまた大騒ぎしたら、鳥飼魅亜が号泣して逃げ出しかねない──

アキラと響一郎は一瞬で共同認識を築くと、あっという間に協力体制に入った。

「そんなコトより、一体どうしたんだい、鳥飼くん?具合でも悪いのかい!?」

「そうだよ!鳥飼さん!足でも骨折したのか!?」

「え?そうじゃなくて……、その……」

「ああ、心配いらないよ!坊っちゃん方!!このお嬢ちゃんはね、警備室の前で“行き倒れ”になっただけだから!!」

真っ赤になって、もじもじと言い訳しようとする魅亜に代わって、年の頃は60代くらいの気の良さそうな警備員が答えた。