「!?」


 慌てて体を起こし、振り返る。

 そこにいたのは、金……というより、クリーム色の髪に、整った顔立ちをした王子様。

 いえ、


「笑わないでください、大路君」


 同じクラスで隣の席の、大路一樹(おおじいつき)君でした。

 大路君は、意地悪そうな色を瞳に映して、


「滑って転ぶとか、ダサすぎ」


 そんなことを言いながらも、片手を伸ばしてくれる。
 見た目は不良みたいですが、心は優


「あと、パンツはピンクより白が俺は好みかな」


 前言撤回です。見た目も中身も意地悪です。