私が待ち望んだ、行き倒れるまでの経緯を幸助から聞き出せたのは、それから30分ほどしてからだった。
30分も何をしているんだ、そう思うだろう。
私だってそう思った。
この部屋を現在進行形で牛耳っているのは私ではない。
たしかに私の部屋だけれど、主導権は彼ら──お騒がせボーイたちが握っていた。
この部屋に彼らを招き入れた瞬間から、私はナツ君と幸助のペースに巻き込まれている。
どうしてか私はナツ君に二杯目のミロを提供していた。それを眺めていた幸助は「お茶よりミロがいい」と言い出し。
なぜか三人でミロの美味しさについて語り合った。
ミロに罪はない。これだけは断言できる。



