「湿布貼っときます?」
私はいそいそと引き出しからサロンパスを取り出した。
良心の呵責があっても自ら「その傷、ワイがつけたのである」などとは口が裂けても言えなかった。
お尻に関しては玄関を乗り上げるときに思いっきしぶつけたからだし。
腕は……私が一番最初、玄関扉を開けたときに轢いてしまったからだろう。
サロンパスを腕に貼ってあげ、流石に初対面の人のお尻にサロンパスは貼ってあげられないので、幸助には隠れてトイレで貼ってきてもらった。
そしてなぜかトイレから笑い声が聞こえてくる怪現象が起きた。
戻ってきた幸助は……
「痣が蒙古斑みたいになっててめっちゃウケた」
とケラケラ笑いながら出てきて、少なからずあった痣に対する罪悪感はくそどうでも良くなった。



