死なないあたしの恋物語

☆☆☆

興味本位で家まで来られたら、本当に困ってしまうことになる。


どうにかしてあの2人に諦めてもらわないといけないが、自分から遠ざかっていたため話かけるチャンスが見つからない。


どうしてこうタイミングが悪いことばかり続くんだろう。


頭を抱えたくなったとき、ひとつの考えが浮かんだ。


困ったときでもどうにかする方法がひとつだけある。


それは1年を待たずにみんなの記憶を消すことだった。


今記憶を消してしまえば、すべてがなかったことにできる。


いざとなれば、それ以外に方法はなかった。


考えながらもあたしの視界の中には洋人君の姿があり、知らずに目を追いかけていたことに気がついた。


慌てて視線をそらして、強く左右に首をふる。


今はもう恋愛なんかにかまけている場合じゃない。


あたしの正体がバレてしまうかもしれない時なんだ。


今日、家に帰ったらみんなの記憶を消す。


それですべてはおしまいにできるんだから……。