ポテトと一口かじったところでそういわれ、あたしは目を丸くして洋人君を見た。


「行ってもいいの?」


「もちろん! っていうか、千奈が来てくれたら、また勝てそうな気がするんだ」


そう言う洋人君は少し頬を染めている。


その様子を見ているとなんだかこちらまで恥ずかしくなって、顔が熱くなっていくのを感じた。


目の前のハンバーガーはとてもおいしそうなのに、それ以上に胸がドキドキしていてなかなか手をつけられない。


「早く、食べようぜ」


洋人君は照れ隠しのようにそう言い、赤い顔をしたままハンバーガーにかぶりついたのだった。