洋人君はまじまじと写真を見つめている。
「うん、間違いない。じいちゃんだ。この写真も見たことがある」
「え……?」
そんなはずはないと言いかけて、口をつぐむ。
「じいちゃん、この写真をずっと大切にしてたんだ。隣の人は誰って聞いたけれど忘れたとしか答えてくれなかったけれど、そっか。これ、千奈だったんだな」
「待って……写真、大事にしてたの?」
それはあたしと洋介君との写真だった。
公園で階段から落ちそうになったあたしを助けてくれた洋介君。
不老不死だと伝えても信じてくれなかった洋介君。
それでも信じてもらいたくて、思わず手首なんか切って……それっきりになってしまった。
「あぁ。だから昔の恋人の話をするのが恥ずかしいんだろうなぁと思ってた」
あたしは左右に首を振った。
「そんなはずない。あたしは洋介君の記憶だって消したんだから」
「そっか。それじゃ、どうしてそんなに大切にしてたんだろうな?」
中には敏感な人がいて、記憶の改ざんを行っても薄っすらとあたしのことを覚えている人もいる。
洋介君もきっとそういう人のひとりだったんだろう。
だから写真を捨てることができなかったんだ。
「うん、間違いない。じいちゃんだ。この写真も見たことがある」
「え……?」
そんなはずはないと言いかけて、口をつぐむ。
「じいちゃん、この写真をずっと大切にしてたんだ。隣の人は誰って聞いたけれど忘れたとしか答えてくれなかったけれど、そっか。これ、千奈だったんだな」
「待って……写真、大事にしてたの?」
それはあたしと洋介君との写真だった。
公園で階段から落ちそうになったあたしを助けてくれた洋介君。
不老不死だと伝えても信じてくれなかった洋介君。
それでも信じてもらいたくて、思わず手首なんか切って……それっきりになってしまった。
「あぁ。だから昔の恋人の話をするのが恥ずかしいんだろうなぁと思ってた」
あたしは左右に首を振った。
「そんなはずない。あたしは洋介君の記憶だって消したんだから」
「そっか。それじゃ、どうしてそんなに大切にしてたんだろうな?」
中には敏感な人がいて、記憶の改ざんを行っても薄っすらとあたしのことを覚えている人もいる。
洋介君もきっとそういう人のひとりだったんだろう。
だから写真を捨てることができなかったんだ。



