先生になにかがあったのだとしても、助けることなんてできない。


なんせ僕は、僕自身を助けることだってできないんだから。


「なんだよ、見るくらいいいだろ!」


ノリの悪い僕に大夢がけりを入れてきた。


そんなに強い力じゃないから、今ここでイジメようとしているわけじゃないみたいだとわかった。


それでも、これ以上2人を逆なでするのは得策じゃない。


ゲームなんてしたくない。


先生の過去なんてどうでもいい。


そう思って、もうなにも言うことができなくなってしまった。


ダメだなぁ僕は。


そう思いながらも、「わかったよ」と、うなづいてしまったのだった。