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「亜里沙はブサイク!」


「クツが臭い亜里沙!」


「詐欺師みたいな顔の亜里沙!」


次々と流れていくしりとりの内容を聞きながら、あたしはプリントの問題を解いていた。


「次、重行だよ」


樹里の声が聞こえてきてあたしはペンを止めた。


見ると重行は青ざめた表情でヘラヘラと口元をゆがめて笑っている。


「さ、さ……」


「なんでもいいから、早く!」


こういうのはスピード感があるから楽しいのだ。


樹里は早く早くと重行をせかす。


しかしいくら急かしたって重行にこのしりとりはできない。


さっきからなにか言おうとしているが、それは全く言葉になって出てこないのだから。


「さ、ささのは……」


ボソッと呟かれた言葉に樹里の表情が険しくなった。


「なに言ってんの重行。悪口しりとりだって言ったでしょ」


「わ、わかってるけど……」