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田中先生、蕾、重行。


伊代のための復讐はどんどん進んでいく。


そんな中、伊代の両親からまた自宅に電話がかかってきたみたいだ。


最近学校で死亡事件が相次いでいるみたいだけれど、大丈夫かという内容だったみたいだ。


あたしはその話を母親から聞いて、大きく息を吐き出した。


「あたしは平気。同じクラスの子も死んだけど、別に仲良くなかったし」


「そう。でも気をつけなさいね。あの学校、なんだか変な気がするから」


「大丈夫だってば」


返事をして、自室へと向かう。


早く復讐を終わらせないと、一樹以外の人間たちにも感づかれてしまう。


あたしは写真を睨みつけて親指の爪を噛んだ。


でもまさか、伊代の両親のせいでこんなに焦ることになるのは思っていなかった。


あと2人で終わるというのに、邪魔されてはたまったものじゃない。


「あたしは、なにもできない伊予の両親のために動いてるんだから」


ブツブツと口の中で文句を言いながら、スマホアプリを起動する。


「次は一樹の番」


力の強い人間を先にやってしまおう。


あたしは、そう考えたのだった。