☆☆☆

1人で過ごす休日はなかなか有意義なものだった。


前の学校の友達からの誘いはあるけれど、今みたいにいつ樹里たちと顔を合わせるかわからないから、丁寧に断った。


好きな映画を借りてきて、リビングでお菓子とジュース片手に鑑賞していると、自分だけの世界ができあがる。


その世界に使っている間に、あっという間に夕方になっていた。


おいしいご飯を食べて、お風呂に入って自室へ戻ると、あたしはB組の集合写真を見つめた。


休日の緩んだ気持ちを引き締めなおすためだ。


明日は登校日、あたしの復讐の続きの日だ。


「次は蕾」


あたしは写真を見つめて呟いた。


蕾は自分の見た目ばかりを気にしている。


そういえば、少し痩せたいとも言っていたっけ。


あまり痩せすぎると魅力的ではなくなってしまうけれど、本人がそう言っているのだから手伝ってあげてもいいかもしれない。


そう考えて、あたしはすぐにスマホを操作した。


きっともう晩御飯は食べているから、朝ご飯から食べられなくするつもりだ。


《ご飯を食べられなくなる》


アプリにそう入力し、時間は24時間と設定した。


たった1日だけれど成長期のあたしたちにとって食事をしないのはかなり厳しいはずだ。


明日が楽しみ。


あたしはふふっと小さく笑って、ベッドにもぐりこんだのだった。