テスター

☆☆☆

私は職員室から駆け出してトイレに入った。


鏡で自分の顔を確認する。


化粧になれていないくせに朝慌てて化粧をしてきたせいか、鏡の中に移ったその顔は自分のものではなかった。


濃いアイシャドーに濃い口紅。


ファンデーションはムラになっているし、マスカラは間の周りまで真っ黒になっている。


「嘘でしょ、こんな顔で学校まで来たなんて」


呟き、慌てて化粧を落とす。


ジャバジャバと水で洗い流そうとすると、化粧が溶けて余計に汚くなっていく。


せっかく化粧をしてきたのに。


あれだけ頑張ったのに。


化粧品を見たときの胸の高鳴りはとうに消えうせて、今では惨めさで胸が押しつぶされてしまいそうだった。