「用心にこしたことはないだろ?」


テレ臭そうに言う久典に胸がキュンッとなる。


あんな噂を気にしてあたしを守ろうとしてくれているところが、どうしようもなくかわいらしい。


あたしは久典と手をつないで、帰路へとついたのだった。