テスター

テスターはスプーンを持って智恵理に近づく。


そして右手で智恵理の首を掴んだのだ。


智恵理は「ぐっ」と声を上げたかと思うと、そのまま静かになった。


喉をひどく圧迫されているとうですぐに顔が真っ赤にそまる。


「やめて! 智恵理が死んじゃう!」


片手で首を締め上げるなんてどれだけのバカ力だと思い、あたしは叫んだ。


テスターがこちらを向けて首をかしげた。


「だから?」


その冷たい声に心が凍りついてしまいそうだった。


この女は本当に、人が死のうがどうしようが、興味がないのだ。


あるのは自分の美に関する欲求だけ。


テスターは再び智恵理へ視線を向けた。


智恵理は目を見開き、空気を求めて口を大きく開いている。


「すぐに終わるから。心配しないで」


テスターはそう言うと、右手に持ったスプーンを智恵理のまぶたの下にスッと差し込んだ。


智恵理の体がビクンッとはねる。


テスターがスプーンを動かすと、ブチブチとなにかが 引きちぎれる音が響いた。


くるんっと、白玉だんごを救うような動きでテスターが眼球を取り出す。