疑問を感じていたときだった。


倉庫内の隅に置かれているゴミがゴトゴトと音を立てて動いたのだ。


3人同時に息を飲んでそちらを見つめる。


ゴミをかき分けるようにして出てきたのは、さっきの包帯女だ。


「あ、あんたあたしたちに何したの!?」


智恵理が叫ぶ。


包帯女は答えず、あたしたちに近づいてくる。


逃げ出したいが、それも叶わずただ包帯女の行動を見守るしかできない。


「私はテスター」


目の前まで来た包帯女が抑揚のない声で言った。


若いのか、それなりに年齢がいっている声なのか判断がつかない。