テスター

図星だった。


その結果がこれだ。


誰かに話を聞いてほしくて個室から出ようとしたときだった。


「でも、あの化粧はないよねぇ!」


女性教師はそう言って笑いはじめたのだ。


「だよね! どうやったらあんな化粧になるの?」


「初めての化粧にしても、ちょっとひどかったよね」


ケラケラと声を上げて笑う。


「普段から真面目だけがとりえなんだから、無理しなくていいのにね」


「わかる! ああいう地味な人がいてくれると、自然と仕事がそっちに流れていって私たちが楽できるんだし、谷津先生には当初のままでいてもらわないと!」


その言葉は胸に突き刺さるものがあった。


真面目だけがとりえ。


そんなの自分が一番よくわかっていたし、私が望んでそうなってものでもあった。


でも、それがそんな風に言われているなんて思ってもいなかった。


「今夜どこに飲みに行く?」


「この前おしゃれなお店見つけたんだぁ」


女性教師たちは急に興味を失ったように話題を変えて、トイレから出て行ったのだった。