恭介のサッカー部は県大会決勝まで進み、決勝戦では久しぶりに那美と合流して後輩たちを応援した。

その応援席には以前恭介に告白した子もいて、イヤな顔をされたけど私は気にせずに恭介の名前を叫んで、恭介を応援したんだ。

恭介のサッカー部は県大会決勝までは順調に危なげなく勝ち進んで来たけど、全国への切符を手にすることはできなかった。

いつかの優斗くんたちと同じように敗退が決まった瞬間、恭介たちはその場に倒れ込み、みんな燃え尽きていた。


「那美ぃ、恭介負けちゃった。全国へ行けなかったよぉ」

私は那美に寄りかかって嗚咽していた。

「詩織、恭介くんたちは頑張ったよ。ちゃんと最後まで応援できて良かったよね」

「そうだね、みんな頑張ったよね。感動したよ、私」

私と那美は席を立って、いつまでもいつまでも恭介たちに拍手を送った。