「……自分勝手だって、わかってる。ほんと、サイテーだよね。ごめん、雫」 「…っ!」 違う。 謝って欲しいんじゃないの。 わかって欲しい。 ただ、それだけ。 …なんて、わがまますぎる。 結弦も結弦だけど……私も私だ。 何も伝えてないんだから、わかりっこないのに。 「……わ、たし…部屋戻る…っ」 結弦の腕の中から無理矢理抜け出して、ドアに走る。 「待って、雫…っ!」