「っ…はぁ…はぁ…なんで走ったんだろう…」



近所の公園の前で息を切らして立ち止まる。



影野くんと別れてからすぐに走り出した私は、体力の限界を感じていた。



逸る気持ちをが抑えられなくて、つい走ってきちゃったけど…。



家まであともう少しというところで、体力が底を尽きた。



「…あと、もうちょっとだから頑張らなきゃ…」



そう思ってはいるのに、足に力が入らない。



…少しだけ休んでいこうかな。



「………く!」



……私、呼ばれてる?



目の前にある公園のベンチに向かおうとした時、どこからか私を呼ぶ声が気がして振り返る。