貢ぎモノ姫の宮廷生活 ~旅の途中、娼館に売られました~

「アローナ様は私の話を真摯に聞いてくださいました。
 あなた様の頼み事ならば、聞いて差し上げたいと思うので、今なら、無料で」

 いや、頼んでません。

「では、行ってきます」

「い、いや、ちょっと待ってっ」
とシャナの腕をつかんだアローナは閉まったままの扉に向かい、叫ぶ。

「ジン様ーっ。
 逃げてくださいっ。

 ジン様ーっ」