貢ぎモノ姫の宮廷生活 ~旅の途中、娼館に売られました~


「こっちはステファン3(スリー)です」

 じゃあ、向こうに居るのが、4と5ですね……とアローナが思っていると、
「親愛なる頭と同じ名前です」
と彼らは嬉しそうだった。

 いや……、ツーとか、スリーとか呼ばなきゃいけなくなるので、ちゃんと考えてくださいよ~、とアローナが思ったとき、スリーが言ってきた。

「でも、新しい名前考えるって楽しいですね、リーダー」

 頭に言っているのかと思ったのだが。
 どうやら、アローナに向かって言っているようだった。

 ごついツーも後ろを振り返り、
「おい、新入り、この方がうちのリーダーだ」
と遅れて現れた、おそらく、ステファン6に言っている。

 ……リーダー。
 あの場だけの呼び名ではなかったのですね、とアローナが思っているところにジンがフェルナンたちを従え、やってきた。