貢ぎモノ姫の宮廷生活 ~旅の途中、娼館に売られました~


「今度なにか困ったことがあったら言え。
 いつでもお前のために働こう」

「頭、ありがとうございます」
とアローナは微笑み、言ったが。

 シャナが船の方を振り向きながら、頭に言っていた。

「でも、今はとりあえず、あなたの方が困ったことになってますよ。
 ジン様に命じられた兵たちが矢であなたを狙ってますからね。

 ……此処に殺し屋がいるのにねえ」

 そう呟いていた。