「待て。 何故、伝書インコに気を使って待たねばならん」 「なんだかわかりませんが。 盗賊の頭(かしら)がどうとか書いてありましたよ」 「盗賊っ? アローナは盗賊にかどわかされたのかっ? 早く行ってやらねばっ。 恐ろしい思いをしているに違いない!」 「そうですかねえ」 と肩にインコと鷹を乗せたまま、シャナは小首を傾げる。 「絶対、盗賊の方が恐ろしい思いをしてると思いますけどね」